日本救護救急財団とフィリップス エレクトロニクス ジャパン、大阪地区ヘイロー採用タクシー会社有志14社・組合、ヘイロー・ネットワーク・ジャパンの4者は5月22日、タクシーに搭載されたAED(自動体外式除細動器)をスマートフォンアプリを通じて手配する実証実験「カモン(Come on)AED!」プロジェクトを実施すると発表した。
同プロジェクトは、日本でAEDの一般利用が開始されて10年目となり、全国の救急医療関係の組織が共催・後援となって発足した「減らせ突然死プロジェクト」の一環。実施期間は7月1日~8月31日までの予定となっている。
AEDの設置はこの10年で駅や公共施設などを中心に広まってきたが、夜間に利用できない施設内にあったり、住宅街にはほとんどAEDが設置されていないという課題があった。その一方でタクシーは、24時間365日稼働している唯一の公共交通機関であり、オフィス街だけでなく住宅地を走っていることから、タクシーにAEDを搭載することでAEDの設置場所の課題の解決に期待できるとしてこのプロジェクトに至ったという。
実証実験は、ヘイロー・ネットワーク・ジャパンが開発したスマートフォンアプリ「ヘイロー」を採用するタクシー50台に、フィリップス製のAEDを搭載する。ヘイローアプリのAED呼び出し機能をオンにすることで、AED搭載タクシーが駆け付ける仕組みだ。
4者は実証実験を通じて、将来的に恒常的なサービスとして実施するかどうか検証していく。