計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは5月22日、「Wi-SUN ECHONET Lite 規格適合性認証用試験システム」が、Wi-SUNアライアンスからコンフォーマンステストシステム(認証用試験装置)として認定されたと発表した。
同試験システムは、情報通信研究機構(NICT)と共同で開発されたもので、スマートメータ(次世代電力量計)開発メーカー、HEMS(宅内エネルギー管理システム)機器開発メーカー、および認証試験機関を対象としている。アジレントは、Wi-SUNアライアンスのContributor Memberとなっており、Wi-SUNの適合性試験仕様の策定に携わってきた。
スマートメータと家庭内機器との間の通信に、国際無線標準通信規格Wi-SUNを用いる場合、各社から発表されるスマートメータやHEMS機器は、機器間の相互接続性の確保のため、Wi-SUN規格適合性認証審査に合格する必要がある。エコーネットコンソーシアムが策定したHEMS向け国際通信規格ECHONET Liteでは、下位層にWi-SUNを使用する場合もある。
今回、認証を取得した「Wi-SUN ECHONET Lite規格適合性認証用試験システム」は、このWi-SUN適合性認証を取得するのに必要な物理層のRF試験からトランスポート層(Wi-SUN ECHONET Lite Interface partを含む)までの試験機能を提供している。また、TELEC-T245:「テレメーター用、テレコントロール用及びデータ伝送用省電力電子機器(920MHz帯)の特性試験方法」に規定された技術基準適合証明に準拠した測定にも対応している。
「Wi-SUN ECHONET Lite規格適合性認証用試験システム」は柔軟なシステム構成となっており、ユーザーの要求にあわせて簡易システムとしての提供も可能。この他に、アイ・エス・ビーと共同で開発した、相互接続試験時などにデバイス間の通信フレーム内容を表示・解析可能なWi-SUNプロトコルキャッチャも提供できるとしている。