アドビ システムズは22日、同社のWeb制作の入門サイト「Adobe Pinch In」をリニューアルした。これに際して、同社が3月に実施した企業のWeb担当者を対象とした意識調査の結果を「企業のWeb担当者に聞いてみた17の質問[2014年上半期]」として公開した。
「Adobe Pinch In」は、HTMLやCSS、JavaScriptをコーディングするWebクリエイターやWebデザイナーに向けて、Web制作に関するTipsや同社製品の使い方を分りやすく解説する情報サイト。そのコンテンツの1つとして公開された「企業のWeb担当者に聞いてみた17の質問 [2014年上半期]」は、3月に同社が実施した企業のWeb担当者を対象とした意識調査の結果だ。WebデベロッパーやWebデザイナー(制作側)が、仕事の発注者となるWeb担当者の意見や考え方などの本音を把握することができる、貴重なレポートとなっている。ここでは、オリジナルレポートの中から一部の結果を紹介する。
まず「Web制作業務の発注方法」についてたずねたところ、「Web制作会社へ直接発注する」という回答が全体の73.4%と圧倒的多数であった。また、発注先を決める時にコンペを行ったことがあるか?という質問では、「行ったことがある」という回答は35.5%と少なく、そのうちの56.8%が「3社」でコンペを行うことが多いという。
次に、「Web制作にかかる費用」について、制作の発注先からの見積もりについてどう思うか?という質問では、全体の62.4%の人が「適正」、「やや適正」と回答した。また「適正でない」と答えた人に対してその後の対応について尋ねたところ、「値下げ交渉をしている」が64.9%、「発注内容の質を変えて交渉している」が46.9%という回答した。その一方で「予算的に問題がなければそのまま発注している」と答えた人も17%いることがわかった。
そして、今後のWeb関連業務の「発注量」と「予算」については、どちらも55%が「変わらない」と回答した。一方「増える」「やや増える」と答えた人は発注量が36.1%、予算が30.5%とどちらも増加傾向にあった。さらに「増える」と答えた人にどんな案件が増えると思うか?という質問に対しては、37.1%が「Webサイトのモバイル対応」、19.9%が「モバイルアプリの制作」とモバイル関連の2項目が全体の60%近くを占めていた。このことから、同社は今後の展望として、スマホやタブレットを中心としたモバイル端末向けの制作の需要が伸びることが予想されると締めくくった。