NTTナレッジ・スクウェアとNTTドコモは5月20日、共同で推進する大規模公開オンライン講座(MOOC)提供サイト「gacco」の会員数が5万人を突破したと発表した。突破したのは4月26日で、東京大学・本郷和人教授「日本中世の自由と平等」講座では2万人を記録している。
gaccoは、大学教授による本格的な講義をオンラインで誰でも無料受講できるサイトとして2月3日に開設。これまでに、2講座(東京大学・本郷 和人教授、慶應義塾大学・村井 純教授)が開講されている。なお、現時点で受講生を募集している講座は4講座(早稲田大学・栗崎 周平准教授など)となっている。
第一弾講座として4月14日に開講した本郷教授の講座には、2万人が受講登録した。発表によれば、米国を中心に英語で提供される「グローバルMOOC」である「edX」が開設初年度に獲得した1講座あたりの平均受講者数が5.3万人であることと比較して、日本を中心とした「地域MOOC」であるgaccoの講座が、当初の目標である1講座あたり5000人を大きく上回る受講者を獲得できたことは「重要な意味を持つ」としている。
なお、同講座では世界初の試みとして、オンラインで学習した内容をもとに対面で発展的な講義を行う「反転学習コース」が提供された。同コースでは、東京大学において対面授業が4月26日及び5月10日に開催され、13歳から81歳までの約90名が全国から参加した。対面授業では、オンラインでの予習を前提とした高度なディスカッションが行われ、世代の異なる参加者同士が積極的に意見交換するなど、参加者はMOOCを活用した新しい学びを体験することができたという。