NHKは5月20日、8Kスーパーハイビジョン(SHV)の最上位映像フォーマット「フルスペック8Kスーパーハイビジョン(フルスペックSHV)」用に2014年3月に策定されたインタフェースを備えた映像機器を開発したことを発表した。

フルスペックSHVは、8Kの解像度に加えて、1秒あたりのフレーム数を120枚とすることで、動の速い被写体をより鮮明で滑らかな映像として表現することを可能とする映像フォーマット。明るさの表現に関わる階調は従来の10ビットから12ビットに引き上げられているほか、色域も拡大しているため、より実物に近い色表現が可能になるという。

ただし、フルスペックSHVは、信号レートがハイビジョンの約100倍に相当する144Gbpsとなり、機器間の接続には100本近いケーブルが必要であった。新たに策定されたインタフェースでは、そうしたケーブルを1本でまとめることが可能になるほか、コネクタのサイズや形状も従来とほぼ同等で、接続や取り回しも容易に行うことが特長だという。

なお、NHKでは、5月29日より開催される「技研公開2014」において、同インタフェースを備えた映像機器として、フルスペックSHVカメラと、毎秒120フレームで表示可能な液晶ディスプレイの展示を行う予定としている。

「フルスペック8Kスーパーハイビジョン(フルスペックSHV)」用光インタフェースのコネクタ部

フルスペックSHVカメラ

毎秒120フレーム表示が可能なSHVディスプレイ