組織にいる以上、他人とのやりとりは避けられない。良いコミュニケーションだけではなく、時には批判されることもあるだろう。一言が気になって仕事が手に付かないという経験をした人もいるのではないか?
建設的なフィードバックは大切だが、「あら探しや妥当とは思えない批判や評価については、振り切る術を身につけるべきだ」とOpen Forumはアドバイスしている。
OpenForumの記事「一日を台無しにする一言とその見分け方(原題:The One Thing That Can Derail Your Day and How to Stop It)」を見てみよう。
上司やメンバーからの正当なフィードバックは、たとえ耳が痛い言葉でもなにかしら受け止めるべきだが、部外者が吐く余計な一言や意味のない批判については、やり過ごす方法を身につけておくべきだ。
ムカッとしたり、悲しくなったりといった感情の反応は予防できない。一方で、どう対処するかについては、あなた自身でコントロールできる領域でもあるはずだ。
良い批判か、悪い批判か
まずは、その批判は良いものか悪いものなのか冷静に考えてみよう。
良い批判は、聞いた時点においてはくやしかったり、落ち込んだりするだろうが、あなたの見解を広げてくれるものだ。反対に、悪い批判は相手が自分の地位を守るために他人を批判する目的であることが多い。
批判は当たり前
批判されない人を考えてみよう。
集団の中に埋もれていて、新しいことをせず、言われたことだけを間違えずにやれば批判されない。
つまり、批判されるあなたは、変化や改善に向けて挑戦しているということだ。批判されたということは、自分が問題意識を持って仕事をしている表われでもある。「出る杭は打たれる」と思って、気に病むことなく仕事を続けることも重要だ。
認めてもらいたい気持ちを捨てる
人の評価や批判が気になる心理として、われわれは意識せずとも他人に認められたいと思っている節がある。
批判は「認められる」とは逆の発言であるから、傷つくのだ。自分が自分を認め、他人に認められなくてもよいと思えるようになれば、人の評価が気にならなくなるのではないか?
感情で反応しない
ネガティブな言葉を対面で言われると、文字で読むよりもショックは倍増する。そして、怒りや悔しさなどネガティブな感情が生まれることが多い。
嫌みや辛辣な言葉に対して、ネガティブな反応をすべきではない。反論したいという気持ちを抑えてお礼の一言を述べ、相手を驚かせよう。それ以上は何も言えなくなるかもしれない。要は感情主導の意見交換をスタートさせないということだ。
いったん冷静になる環境を作る
気になって仕事が手に付かない、怒りがこみあげてきてうまく考えられない――そんな時は意識してネガティブな感情があなたを占有しないように心がければ、落ち着いた行動がとれることもあるはずだ。
嫌な一言が入ったメールなら、そのメールは削除していいし、自分のブログに対するコメントもまたしかりだ。少し席を外すなど、物理的に場所を変えるのも効果がある。そのままにせず、何か別のアクションを起こそう。
心理的耐性を強くする
他人の評価に対する心理的な耐性を強くすることは、仕事のスキルの1つかもしれない。
ビジネス書「Resilience: Facing Down Rejection and Criticism on the Road to Success」では、耐性を強くするために「20分の間、何もせずにじっと座り、周囲の音やモノに注意を払って、自分の感情や思考にフォーカスする」というトレーニングを推奨している。
これによって、落ち着きを取り戻し、自分の考えがよりハッキリするという。