日立金属とNTTデータは5月20日、日立金属のイーサネットスイッチ「APRESIA」とNTTデータのSDNコントローラー「バーチャルネットワークコントローラ」を組み合わせ、複数のネットワークの統合・一元管理を可能とする通信キャリア向けSDNソリューションの共同技術開発を5月20日より本格化させると発表した。
現在、各通信キャリアにおいては、企業ユーザー向けを中心に通信回線サービスを提供する「VPN」、スマートフォンに代表される、モバイルブロードバンド通信サービス「LTE」やクラウドなど、多岐にわたるサービスを提供しているが、これらのサービスは別々のネットワーク設備で構成・運用されており、設備投資や運用維持コストの効率化が課題となっている。
そこで両社は、日立金属の「APRESIA」とNTTデータの「バーチャルネットワークコントローラ」を組み合わせ、複数サービスを同一ネットワークに収容し、SDNコントローラーから一元的に制御・管理することで統合網を構成するSDNソリューションの開発を行う。これにより、設備投資や運用維持にかかる費用を削減を目指す。
開発予定のソリューションは、通信キャリアのネットワークを構成する技術であるPBBやMPLS等、通信キャリア向けの機能を数多く取り込んだバージョンのOpenFlow1.3を使用し、サービスごとにフローを検出することでトラフィック特性に合わせた識別子を付与し、統合網を構成する。
両社は、2015年までに通信キャリア向けにSDNソリューションを開発し、商用ネットワークでの採用を目指す。