FreeBSD - The Power To Serve |
FreeBSDプロジェクトは5月14日(カナダ時間)に開催された「FreeBSD DevSummit 201405」において2016年第1四半期にリリースが予定されているFreeBSD 11.0-RELEASEへ向けた議論を開始した。現在開発者が取り組んでいること、今後作業を予定していることなどをリストアップし、FreeBSD 11へ向けた開発の様子が見えてきた。
列挙された項目から特に興味深いものをまとめると次のとおり。
- ベースシステムのパッケージ化
- 統合テストツールの統合
- UEFIブートおよびUEFIインストール対応
- コンソールのUTF対応およびビジュアルコンソールの実現
- TCPスタックの書き換えとパフォーマンスの向上および機能の拡張
- ネットワークスタックをカーネルモジュールへ書き換え
- マルチパスTCP対応
- L2回りの書き換えと改善
- 大規模メモリへの対応
- OpenMP対応
- BIOS/UEFIを経由しないカーネルの再起動機能のマージ
- Intelコンパイラへ対応
- 64ビット版inodeの実現
- NAND Flashデバイス向けファイルシステムの実現
- Linuxバイナリ互換機能の64ビット対応
- Capsicum Shellの実装
- kqueue(2)の64ビット対応
- sendfile(2)の非同期対応
- init(8)をよりモダンな仕組みへ変更
- リソース制御機能
- 暗号化されたカーネルダンプ
- 仮想化関連機能の強化
- noo-rootによるシステム構築作業の実現
- サポートアーキテクチャからIA64を排除
- ベースシステムからGCC関連ツールの完全排除
- ARM / MIPS / PowerPCへの対応強化とパッケージの提供
FreeBSDプロジェクトは開発基盤や試験基盤を強化し開発のサイクルをより継続性の高いものにする取り組みを進めている。こうした取り組みはFreeBSDを採用しているハードウェアベンダにおける継続的な基盤システムのビルドと評価にも活用されることになる。