Maxim Integrated Productsは5月14日(米国時間)、リアルタイム測定によってスマート配電データをより高速かつ高精度で監視・収集するリファレンスデザイン「Petaluma」を発表した。

世界の電力会社は、太陽光や風力などの分散発電技術を活用するため、非常に高精度な分散グリッドのステータスデータを必要としており、より堅牢なアプリケーションの導入を進めている。電力会社が位相間のタイミングを理解し、グリッド全体で最大のアップタイムを確保することができるように、ライン全体の電圧および電流の測定値を同時に収集する必要がある。

「Petaluma」は、高速、同時サンプリング、8チャネルアナログ入力フロントエンド(AFE)で、全位相のグリッドデータを同時に監視するため、配電オートメーションのシグナルチェーンを最適化できる。また、世界中の電力グリッドに適合する50Hz~60Hzの信号用に調整されている他、3相の同時サンプリングは、約1Wの低消費電力で行われる。さらに、チャネル当たり250kspsの高速サンプリングレートと16ビット精度の組み合わせによって、グリッドの障害状態に素早く対処することが可能。これらにより、多相モータ制御や産業用振動検知など、瞬時に消費電力を高精度で計算するためにアナログ入力の複数同時サンプリングを必要とする任意のアプリケーションで、十分な性能を発揮するとしている。

リファレンスデザイン「Petaluma」