古河電気工業(古河電工)は、米TransphormとGaNパワーデバイスに関連する単独保有特許の独占的通常実施権の許諾に関する契約を結ぶ一方、古河電工によるTransphorm株式の取得に関する契約を締結したと発表した。
GaNパワーデバイスは次世代の電源システムなどへの活用が期待されている次世代半導体材料。古河電工では、1990年代よりシリコン上へのGaN結晶成長に関する技術を中心とした材料、製法、駆動回路などを含む約150件(国内110件)の関連特許を単独で保有している。一方、Transphormは、JEDEC認証済み600V級GaN-HEMT製品をリリースするなど積極的な事業展開を行っているが、今後のGaNパワーデバイス市場の成長に伴う事業拡大に備え、早急に強力な特許環境を築く必要があり、両者の思惑が一致した結果、今回の契約締結に至ったという。
なお今回の契約により古河電工では、保有特許の有効活用を図ることが可能となり、TransphormはGaNパワーデバイス事業拡大に向けて特許環境がさらに強固になるとしており、今後、研究開発分野のコラボレーションを図るなど、戦略的なパートナーシップを構築し、両社の関連製品群の強化、育成を図っていく方針としている。