ユビキタスは5月13日、高速起動ソリューション「Ubiquitous QuickBoot」のAndroid向け追加パッケージの最新版Android Pack Release 2.0を発表した。6月下旬より提供を開始する。
同社は、2010年11月よりAndroid搭載の組み込み機器向けにQuickBootを利用して高速起動を実現する追加パッケージAndroid Packを展開してきた。Android Packでは、従来からサポートしているスタティックモード、ダイナミックモードの2つの起動モードに加え、Android向け起動モードとしてAndroidモードを提供し、通常起動した場合と変わらない使い勝手で、ユーザーの利便性をまったく損なわずにAndroidの高速起動を実現している。今回、開発したAndroid Pack 2.0では、従来からサポートしている起動モードAndroidモードに加え、Androidスタティックモード・プラスが追加サポートされている。
従来のスタティックモードは、工場出荷時のスナップショットイメージから常に起動させる起動モードで、Linux搭載の組み込み機器向けに最適な起動モードとなっている。このスタティックモードをAndroid搭載の組み込み機器に適用した場合、運用中にAndroidアプリケーションを追加インストールすることはできず、追加したいAndroidアプリケーションをインストールした状態で新たにスナップショットイメージを作成し、そのスナップショットイメージを含むファームウェアを既存のものと丸ごと置き換えることで対応する必要があった。
今回追加サポートしたAndroidスタティックモード・プラスは、従来からサポートしているスタティックモードでの起動に加え、運用中にAndroidアプリケーションのパッケージ単位でのインストール/アップデート/削除に対応している。また、アプリケーションの対応が必要な点はあるもののAndroidモードではカバーできない、さらなる高速起動が必要なAndroid搭載の組み込み機器を開発するユーザー向けの起動モードとなっている。
Android Pack 2.0には、AndroidモードとAndroidスタティックモード・プラスの2つの起動モードをサポートするソフトウェア、パッチ、ドキュメンテーションなどが含まれており、Androidを利用して組み込み機器開発を行うユーザーの幅広い高速起動への要求に応える。Android Pack 2.0は、Androidバージョン4.0(Ice Cream Sandwich)/4.2(Jelly Bean)に対応している。Android 4.4(KitKat)は、現在、対応を進めており、順次サポートしていくとしている。