ネスレ日本が一風変わったインターンシップを展開している。
「カカオプラン インターンシップコース」と呼ばれるこのプログラムでは、「グローバルな視点とリーダーシップを兼ね備えた"グローバルリーダー"の発掘/育成」を目的として、世界最大のカカオ生産国であるコートジボワールへ学生を派遣。カカオ農家や現地のネスレ社員と対話したうえで、マーケティングプランについて考えるというミッションが与えられている。
マーケティング対象は、ネスレのCSV活動
マーケティング対象の素材は、ネスレグループが2009年より始めた「ネスレ カカオプラン」。これは、以下の2点を目的としたCSV(Creating Shared Value)活動で、カカオ農家とネスレの双方に価値が生まれるものという前提で各種の取り組みを行っている。
- 高い値段がつく良質なカカオの栽培により、農家がより良い収入と生活を手に入れ、カカオの栽培を続けられる環境を整えること
- 環境を整えることで、ネスレにとっても、良質なカカオの入手や、美味しいチョコレート作りを未来につなげること
具体的には、品質に見合った価格での買い取り、病気に強く/良質なカカオがたくさん実る苗木の提供、カカオ栽培に関する知識/技術を提供する勉強会の開催、水環境や道路の整備、学校の建設などが挙げられている。これらを通じて、カカオ農家が健やかに生活できるようなサポートを実施しているという。
カカオプラン インターンシップコースでは、こうした活動が消費者に支持され、ネスレ製品が選ばれるためのマーケティングプランを策定することになる。
ネスレ日本では、今回のインターンシップの実施背景について、「現地でのリアルな経験が、学生の価値観に訴えるものは非常に大きく、日本にいては見えてこない世界の『現実』と『課題』に向き合い、海外の現場でもたくましく学び、業務を遂行できる力をつけてもらうことで、これからの社会に求められる『グローバルな視点とリーダーシップを兼ね備えた人材』の育成に役立つと確信し、本コースの実施に至りました」と説明している。
10日間で実施するインターンシップの概要
カカオプラン インターンシップコースで行う具体的な内容は以下のとおり。
- 国内事前研修 : チョコレートや「ネスレ カカオプラン」に関する知識や、本コースのミッションに関する事前研修。
- コートジボワールへ : 世界最大のカカオ生産国の農園へ。農家や現地のネスレ社員との対話など、カカオを取り巻く環境について理解するためのプログラム。
- ネスレ工場にて : キットカットを製造しているネスレ霞ヶ浦工場を訪問・見学。その後、課題である「ネスレ カカオプラン」の製品・コミュニケーションプランの企画開発。
これらを9月下旬に約10日間にわたって実施する予定だ。
参加資格は、大学/大学院/短大/高等専門学校/専門学校に在学中の学生、および卒業して3年以内の人。応募はすでに専用サイトにて受付中。締め切りは5月30日(金)12:00となっている。