三井住友銀行は5月12日、同行のネットバンキング(SMBCダイレクト)の情報を盗み取るコンピューターウィルスが出回っているとして注意を呼びかけた。

このウィルスは、送金などの取引に必要な暗証番号や乱数表の数字を、本来無関係なタイミングで入力を求めるもの。これらの入力を行なってしまった場合には、ただちに不正な取引が行なわれてしまうという。

偽の読み込み画面が表示され、取引を指定していないにも関わらず暗証番号の入力を求められるケース

何故か乱数表の数字を3カ所以上入力するように求められる

同行では、見分ける対策として「SMBCダイレクトとして取引内容の確認画面を表示せずに暗証番号の入力を求めることはない」「第二暗証取引では、暗証カードの乱数表のうち、2カ所のみを指定するため、3カ所以上を指定されても入力しないように」と注意を促している。

なお、SMBCダイレクトを利用する場合は、アンチウィルスソフトが最新の状態になっているか確認するよう呼びかけている。万が一、偽取引画面で入力してしまった場合には、SMBCダイレクトの利用停止手続きを行なうよう三井住友銀行は説明している。

ほかにも、「被害に遭わないための対策」として、「振り込み上限額の設定」「取引受付完了の連絡メール設定」を挙げており、これらの対策を総合的に行なうことで、万が一不正取引が行なわれても、ただちに対処できるようになるという。

なお、5月1日には三井住友VISAカードを狙ったフィッシングサイトが出回っていたほか、ゆうちょ銀行足利銀行など、ネットバンキングを狙った攻撃が相次いでいる。