PFUは5月12日、組込機器製品の強化を目的に、組み込み向けSoC「Atom E3800ファミリ(Bay Trail-I)」を搭載したCOM Express(Type 6)規格対応CPUモジュール「AM105モデル230Jシリーズ」、ファンレス対応も可能な小型組み込みコンピュータ「AR2100モデル100J」、および10コアの「Xeon E5-2600 v2ファミリ(Ivy Bridge-EP)」を最大2基搭載した高性能組み込みコンピュータ「AR8300モデル320H」の3モデルを発表した。
AM105モデル230Jシリーズは、COM Express規格Compactサイズを採用することで、基板サイズは従来比で3/4となる95mm×95mmを実現。従来よりもより小型の装置への搭載が可能となった。またラインアップとして4コア/4スレッド(動作周波数1.91GHz)、2コア/2スレッド(動作周波数1.75GHz)、1コア/1スレッド(1.46GHz)の3製品が用意されている。
AR2100モデル100Jは、従来同社が第3世代Coreプロセッサを搭載して提供していた小型組み込みコンピュータ向け製品「AR2000シリーズ」を拡充するもので、拡張スロットとして、PCI Express Gen2×16を1ポート装備しているほか、インタフェースとしてRGB×1、DVI×1、USB2.0×4、ギガビットLAN×2、そしてRS-232Cを2ポート搭載している。また、4コア/4スレッド(動作周波数1.91GHz)モデルと2コア/2スレッド(動作周波数1.33GHz)の2モデルを用意。2コア/2スレッドモデルはファンレス仕様となっており、ストレージの128GB SSDもしくは最大16GBまで対応のCFastを用いることで静音コンピュータを実現できる(4コア/4スレッドモデルは500GB HDDも選択可能)。
また、時期は明確にしていないが、同社ではHDMIやWi-Fiを搭載したモデルも拡張対応として提供する計画としている。
対応OSはWindows 7 Professional 32bit/64bit、Windows Embedded Standard 7 SP1 32bit/64bit、Windows 8 Pro 32bit/64bit、Windows Embedded 8 Standard 32bit/64bit、Ubuntu 13.10 Desktop 32bit/64bit、RTX 2012 32bit、RTX 2013 64bit、INtime 5.1となっている。
そしてAR8300モデル320Hは、高い演算性能が要求される分野向けに提供されるシリーズで、10コア/20スレッドのXeon E5-2580 v2(動作周波数2.8GHz)を最大2基搭載できるモデルと8コア/16スレッドのXeon E5-2640 v2(動作周波数2.0GHz)を最大2基搭載できるモデルの2種類がラインアップ。同社のAR8500モデルの後継シリーズに位置づけられており、拡大する組込コンピュータの適用分野に対応する製品となっている。
なお同社では、今後もラインアップの拡充を進めていくとしており、産業機器分野におけるコンピューティングニーズの多様化への対応を図っていく計画としている。