TDKは5月8日、M.2スロットに対応した約22mm×42mmサイズの小型産業用SSD「SNG4A」シリーズを発表した。
現在、民生用途ではM.2が今後の主流となるフォームファクタとして注目されているが、産業用途でもM.2の採用が促進されると考えられている。産業用マザーボードは転送スピードに加え、信頼性が重視される。装置によっては、10年以上の長期間運用されるケースも少なくない。そこで今回、SSDコントローラICを開発しているメリットを生かし、コマンドとしてSerial ATA Revision 2.6 Specificationまで対応しながら、Key IDをKey BとKey Mの両方に対応させたM.2形状のSSDをラインアップしたという。
「SNG4A」シリーズは、SLCタイプのNANDフラッシュメモリで64Gバイトまでラインアップされており、シリアルATA IIに対応している。また、独自のGBDriver RS4を搭載することで、産業用途で高い評価を得ている電源遮断時のデータ保全アルゴリズムを有し、電源トラブルにも強い。さらに、Enhanced ECC機能、リードリトライ機能、オートリカバリ機能、データランダマイズ機能、オートリフレッシュ機能といったデータ信頼性を高めるための機能も搭載されている。そして、寿命診断ソフト「TDK SMART」で、定量的な寿命管理が容易にできる。
加えて、データセキュリティ機能も充実しており、ATAのセキュリティ機能、AES128bit暗号化機能だけでなく、TDKオリジナルセキュリティ機能も実装されている。この他、NAND型フラッシュメモリにデータを暗号化して記録することができるため、データ改ざん、漏洩など万が一の場合においても、強固なセキュリティを提供する。
なお、月産1万個体制で、8月より生産が開始される。