IDC Japanは5月7日、データセンターサービス利用に関する企業ユーザー調査の結果を発表した。同調査は、従業員数10人以上の国内企業に対し、マネージドサービスの利用状況と今後の動向を尋ねた結果をまとめたもの。

コロケーションやホスティングなどのデータセンターサービスを新規に契約する場合、対象となるシステムをそれ以前にどのように運用していたかを質問したところ、企業の自社データセンター(サーバルーム含む)での運用が最も多いことがわかった。

データセンターサービスを新規契約するシステムの以前の運用方法 資料:IDC Japan

同社では、企業のITについて所有から利用への流れが確実に進行していることが裏付けられたとしている。

事業者によるデータセンターサービスにおいては、企業にとってシステム構築や運用の柔軟性が高いサービスから、より標準化された安価なサービスへの流れが見られたという。例えば、専有ホスティングの新規契約はコロケーションからの移行が多く、共有ホスティングの新規契約は専有ホスティングからの移行が多い傾向にある。

パブリッククラウドIaaS(Infrastructure as a Service)の新規契約では、「まったくの新規システム」は約2割にとどまり、既存システムの移行が約8割と大部分を占めた。移行以前に利用していたデータセンターサービスは、特定のサービスに偏ることなく分散しており、パブリッククラウドIaaSは、オンプレミスからコロケーション、共有ホスティングまでの多様な利用形態からの移行の受け皿となっているようだ。