積水ハウスは5月1日、東日本大震災の教訓を生かし、女性やこどもも安全・安心・快適に利用できる仮設トイレ「おりひめトイレ」を仙台市と共同開発したと発表した。
宮城県内の避難所を巡回してアセスメントを行った「被災地とNPOをつないで支えるプロジェクト(つなプロ)」の調査では、仮設トイレの利用を我慢したために健康被害が生じたことが報告されているほか、従業員やNPOと連携して独自に実施したアンケート結果では、仮設トイレは「汚い」「暗い」「怖い」「使いにくい」といった不満の声が少なくない。
今回、積水ハウスの女性従業員に仙台市内の女性デザイナーも開発メンバーに加わり、女性やこどもも安全・安心・快適に利用できるよう、防犯ベルやベビーチェア、荷物置きなどを設置したほか、ドアを開けた際にトイレの中が丸見えにならないような角度で設置するなどの工夫も取り入れ、従来の仮設トイレに対する不満を解消した。
今後は、試験設置などによる利用者からの聞き取り等を実施しながら、改良を加え事業化を目指す。