SAPジャパンは4月25日、3D CADモデルと業務データを統合し、複数の拠点や業務部門間でコンテンツの作成、編集、活用を可能にする3Dデータ活用アプリケーション「SAP 3D Visual Enterprise(エスエーピー・スリーディー・ビジュアル・エンタープライズ)8.0」を発表した。
「SAP 3D Visual Enterprise」は、3D CADを一般のPCやタブレット端末でも利用できる軽量なファイルフォーマットに変換することにより、設計・開発部門だけでなく、製造部門や営業部門、保守・サービス部門やマーケティング部門など、企業のあらゆる部門にわたる幅広い業務で、部品表、製品や部品の仕様、全体構成図、形状といった3Dコンテンツを簡単に活用することができるもの。
今回、発表された新機能では、サードパーティー製のPDM(Product Data Management)から直接CADデータを取得することで、既存のPDM環境をそのまま維持しながら、3D CADデータを活用することができる。
また、3Dデータだけではなく2D CAD図面や画像データの活用が可能になり、2Dコンテンツと業務データとをインタラクティブに連携させ、2Dグラフィックスの国際標準フォーマットであるCGM(Computer Graphic Metafile)形式のファイルで出力が可能。SAP ERPに保存された3Dデータから直接、同製品のAuthorに読み込んで編集し、そのままERPに保存することが可能になった。これにより、3Dデータの読み込みから編集、保存の作業をワンストップで行うことができる。
さらに、「SAP 3D Visual Enterprise Viewer」がWindows(Windows7以前)、iPad、Androidに加え、今回、Windows8タブレットでのピンチイン/アウトによる拡大/縮小などの操作に対応する。
3Dアニメーションの作成や画像のレンダリングを行うことのできる「SAP 3D Visual Enterprise Author」と3Dアニメーションによる作業手順を再生・表示する「SAP 3D Visual Enterprise Viewer」は4月25日から、3D CADデータから軽量なファイルフォーマットへの変換や画像コンテンツの作成を自動化するサーバーアプリケーション「SAP 3D Visual Enterprise Generator」は5月から提供を開始する。