日立化成は4月23日、アイドリングストップシステム車向けに、容量・耐久性を高める次世代鉛バッテリ技術を開発したと発表した。
今回開発された次世代鉛バッテリ技術は、「高容量化技術」と「高耐久性技術」の2つの技術より実現された。「高容量化技術」は、電極に使用される電池活物質を多孔質にすることで、電解液との接触面積を増やし、5%の容量増加を実現しており、これにより、エンジンの始動性が高まるほか、車の電気負荷増に対応することが可能になったという。一方の「高耐久性技術」は、特殊な不織布を従来セパレータと併用することで、電極の上下で電解液の濃度が異なるために起こる電極の劣化現象(成層化)を抑制することを可能とし、バッテリの耐久性200%増加を実現したという。
なお、高耐久性技術を使った製品については、日立化成の製造子会社である新神戸電機 埼玉事業所にて量産体制の整備が進められており、2014年秋に高容量化製品を、2015年春には耐久性向上製品をそれぞれ自動車メーカ向けに販売する予定だとしている。