NTTレゾナント 代表取締役社長 若井昌宏氏

NTTレゾナントは4月22日、今年4月に創業10周年を迎えたことを受け、次の10年に向けた事業展開に向けて、代表取締役社長の若井昌宏氏が登壇する説明会を開催した。

若山氏は「これまで各サービスのブラッシュアップは図ってきたが、どのユーザーにも均一のサービスを提供しているという課題があった。システムの構築・改良もサービスごとに行われてきたが、これでは個々のユーザーのニーズに対応できない」としたうえで、「これからは、各システムのデータを横断的に解析することでユーザーの行動を予測し、おもてなしの行動支援サービスを提供していく」と、今後の事業展開の柱について語った。

これまでの事業展開

今後の事業展開

若井氏はB2C領域とB2B領域に分けて、事業展開のポイントについて説明した。B2C領域においては、gooの中で最も利用者が多いQ&Aサービス「教えて!goo」のデータを活用して、行動支援サービスの展開を目指す。「教えて!goo」はサービスの特性上、ユーザーの関心事をピンポイントで把握でき、また、データも多い」と若井氏。

具体的には、「教えて!goo」のデータと検索ログ、その他の閲覧ログ、ユーザーの属性データを掛け合わせて分析予測を行うことで、「サービス横断レコメンド」「検索結果の表示改善」「ユーザーが欲しい情報になる広告」を提供する。

今年3月より、「おもてなし検索」として、ユーザーの現在情報、属性、キーワード、「教えて!goo」をもとに検索結果を提供しているという。「おもてなし」の拡充に向け、今年6月より、「gooポイントプログラム」が開始される予定だ。

一方、B2B領域においては、「扱うデータ領域の拡大」と「技術・基盤の強化」をカギに拡大をねらう。扱うデータ領域の拡大とは、Webデータと検索ログからユーザーの行動に直結する構造化されたデータまで扱うデータを広げていくことを意味する。技術・基盤の強化は、検索技術から分析予測技術・Web技術・スマートデバイス制御技術まで、扱う技術・基盤を広げていくことを意味する。

取り扱うデータ領域の拡大

技術・基盤の効果

「扱うデータ領域の拡大」と「技術・基盤の強化」をもとに、グローバル展開を加速していくという。具体的には、クラウド型スマートフォン実機検証サービス「Developers AppKitBox」のグローバル展開を拡大していく。現在、国内と北米で提供中の同サービスだが、2014年度にはヨーロッパ市場で、2016年度にはアジアなどのアウトソーシング市場や新興国市場に展開していく予定だ。

NTTレゾナントの事業成長のシナリオ