バンダースナッチは、イラストをアップロードするだけで服が制作可能となるWebサービス「STARted(スターテッド)」を公開した。現在はクローズドテスト中で、正式なサービス開始は2014年初夏を予定している。

「STARted」は、縫製や生地などといった服作りの専門知識がなくても、アパレルブランドを立ち上げることができるWebサービス。同サービスのWebサイトに生産についての希望を入力し、イラストをアップロードすると、サンプルが1着制作される。それを見て同サイト内の管理画面から修正点を連絡し、最終的な仕様を決定。仕様の決定から1~3カ月にてテスト販売分が売り出され、それが完売した段階で量産が開始される。

また、ユーザーは売り上げのうち50%を受け取ることができる 。例えば、初期費用を10万円支払うコースの場合、第2ロットが完売した段階で11~13万円を受け取ることが可能とのこと。利用プランはなるべく安価に設定できるよう調整中ということだが、現段階では「エコノミー」コースが3万円程度、「標準」コースが10万円以下、「プレミアム」コースが15万円以下となっており、1着のみ作成する「パーソナル」コースや生産数や販売価格などをユーザーが決定できる「制限なし」コースも設定されている。

そのほか、服の在庫管理や発送業務はすべて同サービスで行われ、生産拠点は基本的に日本国内(製品によっては海外生産となる場合もあり)。マンガやアニメなどのキャラクターの服に関して、製品化の権利者であれば発注が可能だが、そうでない一般ユーザーが手がけることはできないと明記されている。

なお、同Webサービスの立ち上げの背景には、インターネットの普及により、音楽や動画、イラストやマンガなどのクリエイティブ領域に「プロより有名な素人」が現れている現状を受け、数千・数百という生産規模が当たり前のアパレル業界にも、同様の流れで個人の参入を実現したいとの思いがあるということだ。