Texas Instruments(TI)は4月22日、2.0mm×2.2mm×0.3mmのWLCSPで供給していた、既存の5種類の「MSP430」マイコン製品ファミリに加えて、FRAM内蔵の「MSP430FR5738」と、Flash内蔵の「MSP430F51x2」の各マイコンファミリも同小型パッケージで供給することを発表した。

また合わせてMSSP430向けに高機能なペリフェラル群と最適化されたソフトウェアを活用し数値演算処理の負荷を軽減する「数値演算ライブラリ群」のエコシステム拡張として、「MSPMATHLIB」と「IQmathLib」の各ソフトウェア・ライブラリ群を追加したと発表した。

これにより、例えばオリエンテーション・トラッカー(位置・方位の追跡機器)をはじめとした、性能と消費電力の両方を重視する各種アプリケーション向けに同マイコン、加速度計とIQmathLibを使うことで、逆タンジェント関数により、短時間にピッチ角やロール角への計測変換が可能になるという。

一方のMSPMATHLIBは、浮動小数点のスカラ数値演算関数群向けの高速ライブラリで、演算処理を短時間で完了することから、最大26倍の性能向上を提供するという。

なお、MSPMATHLIBとIQmathLibともに同社の統合開発環境(IDE)「Code Composer Studio(CCS)」を通じて、無償で供給されるほか、MSPMATHLIBライブラリは、IARのEmbedded Workbench向けにも供給される。

WLCSPを採用したMSP430