川崎重工は4月21日、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(以下、鉄道・運輸機構)向けフリーゲージトレイン新試験車両(以下、FGT新試験車両)を九州旅客鉄道株式会社(以下、JR九州)の熊本総合車両所に納入したと発表した。

FGT新試験車両

FGT新試験車両は、鉄道・運輸機構が主体となり開発したもので、新幹線(標準軌1435m)と在来線(狭軌1067mm)など、異なる軌間を直通運転できるよう、車輪の左右間隔を軌間に合わせて自動的に変換する車両だ。

今回のFGT新試験車両は4両編成で、川崎重工は両先頭車と中間車(3号車)の計3両分の車体と軌間可変台車の製作を担当した。

FGT新試験車両には、通勤車両や高速車両など数多くの鉄道車両の開発・製作を通じて培ってきた独自技術を活かし、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)製の先頭部構体や軽量タイプの特高圧電気品の採用、カーテンに代わる調光機能付ガラスの採用など最新の技術を取り入れているという。FGT新試験車両の外観デザインも担当している。