Intersilは4月15日、動作電圧範囲5V~50Vのマルチセルリチウムイオン電池の駆動時間および寿命を大幅に延長する小型ハーフ/フルブリッジドライバ「HIP2103/2104」を発表した。
携帯型医療機器からハンドヘルド電源ツール、ホームオートメーション製品に至る広範な用途で、電池の駆動時間と製品寿命の延長、および信頼性の向上を求める要望が高まっている。同製品は、3つのトポロジー設定が可能で、ハーフブリッジ、フルブリッジ、3相から構成されるモータ駆動機器に対応できる。独自のブリッジフェーズノードピンを採用しており、最大-10Vの負電圧過渡に対する耐性を長時間維持でき、インダクタンスの電圧キックバックを防止し、製品の堅牢性を向上させることができる。同機能は電圧クランプ回路を不要にし、安全メカニズムとして効果的に機能することから、製品の損傷防止と製品寿命の延長を可能にする。また、独自のパワーマネジメント制御により、スリープモード時の消費電流を8μA未満に抑えることができ、バッテリ消費電力を低減できる。さらに、デバイス不使用時にバッテリ寿命を維持するための遮断スイッチが不要な他、独自のスリープモード移行機能により、追加のI/O制御ピンが不要で、設計を簡素化できる。
そして、「HIP2104」は電池からの直接バイアスを可能にするLDOレギュレータ、外付けダイオードを不要にするブートストラップFET、スイッチデバウンサ(VDenとVCen)を内蔵しており、部品点数を最小化できる。加えて、高集積化により、BOMコストとサイズの低減、設計とパワーアップシーケンシングの簡素化を実現している。
なお、パッケージは、「HIP2103」が3mm角のTDFN、「HIP2104」が4mm角TDFN。価格は1000個受注時で「HIP2103」が0.80ドル、「HIP2104」が0.95ドル。評価ボード「HIP2103_4MBEVAL1Z」は99.00ドル。すでに量産出荷を開始している。