Microsoftは4月15日(米国時間)、モノのインターネット(IoT)やビックデータ向けの戦略として、「Azure Intelligent Systems Service」などの新製品を発表した。データの生成だけでなく、データから誰もが洞察を得られる時代を「データカルチャー」とし、これを可能にしていくとCEO自らが説明している。

Microsoftが発表したのは、「SQL Server 2014」「Analytics Platform System(APS)」「Azure Intelligent Systems Service(ISS)」の3種類の製品およびクラウドサービス。

SQL Server 2014はSQL Serverの最新版で、インメモリ機能をOLTP、データウェアハウス、BIで利用できるようになり性能を大きく改善するなどの特徴を持つ。

APSはSQL Serverのデータベースに「Apache Hadoop」技術を組み合わせることで、ビックデータを活用できるもの。

Azure IISはクラウドサービス形式で提供する新サービスで、マシンが生成するデータの収集、管理、キャプチャ、変換を行う。OSやプラットフォーム非依存で、「MicrosoftのIoTクラウドサービス」と説明している。同日、限定ベータとして一部顧客に提供を開始した。

新CEOのSatya Nadella氏は3つの新製品を発表した同日付けのブログで、センサーやコンピューター、そして通信技術がユビキタスになることで環境がインテリジェントになる「アンビエント・インテリジェンス(Ambient Intelligence)」の土台としての「データカルチャー」の重要性を強調した。

データカルチャーは単に技術の実装に留まらず、組織と人がデータをすぐに活用していくことでキャルチャーが変化していくと説明する。「適切なツールがあれば、だれでも、どこでも、いつでも洞察を得ることができる。このようになってはじめて、組織は"データカルチャー"を整えたといえる」とNadella氏。Microsoftは、「Office」などの慣れ親しんだアプリ内で自然言語やセルフサービスでビジネスの洞察を得たり、データを視覚化できる機能を提供していくという。

「データカルチャー」が必要という米MicrosoftのCEO、Satya Nadella氏