ソニーは4月16日、カナダの電力会社「ハイドロ・ケベック」との間に、主に電力系統用の大規模蓄電システムの研究・開発を行う合弁会社を設立することで合意したと発表した。
電力系統用の蓄電システムは、再生可能エネルギーの発電量の安定化を実現するために必要なものと考えられているが、大容量の電力を効率的に安定供給する必要があるため、高信頼性と高安全性の確保が求められている。
今回設立されている新会社では、ソニーが有する安全性・信頼性の高いオリビン型リン酸鉄リチウムイオン2次電池と拡張性の高い蓄電モジュール・システムの制御技術、およびハイドロ・ケベックが有する電力系統の運用・制御技術とリチウムイオン電池材料技術を活用することで、そうしたニーズに対応する蓄電システムを構築することを試みる。また、電力系統用に適した電池材料技術の研究・開発を行い、変電所におけるピーク対策や再生可能エネルギーの系統連系など、拡大するさまざまな用途への有効性の検証も行っていくとしている。
なお、新会社は2014年6月にカナダにて設立される予定だという。