米Twitterとソーシャルデータサービスの米Gnipは4月15日、Twitterによる買収で合意したことを発表した。買収金額など詳細は非公開。「顧客が自社データにアクセスしやすくするため」とTwitterは目的を説明している。

Gnipはソーシャルネットワークのデータを提供するベンチャー企業。「Firehose」「Powertrack」「Histrical Powertrack」などのサービスを揃え、顧客が自社にとって適切なデータソースは何かを識別し、マイニングによりソーシャルネットワークにおける洞察を得るのを支援する。

Twitter、Tumblr、Foursquare、WordPressなどにフルアクセスが可能で、このほかAPIを介してFacebook、Instagram、Flickr、Google Plus、YouTube、Vimeoなどさまざまなソーシャルサービスにアクセスしてリアルタイムでデータを取得して必要な情報を提供する。リアルタイムデータだけではなく履歴データも提供し、エンタープライズクラスの信頼性もあるという。Twitterとは2010年に公式データプロバイダとして提携しており、42カ国の顧客に2兆3000億以上のツイートを提供しており、顧客企業はこれらのツイートを利用して洞察を得ているという。

Twitterは同社を買収することで、より高度なデータセットを提供でき、「開発者や企業は規模に関係なく、Twitter上で共有されたコンテンツを利用したイノベーションを加速できる」と述べている。「Twitterはプラットフォームに成長した。GnipはTwitterの公開されているデータを収集・消化し、最も重要なツイートを提携企業に提供するにあたって重要な役割を果たす」と続けている。

Gnipは、Twitterによる買収を「ソーシャルデータへの投資が健全であることの証明」とコメントしており、買収によりさまざまな利用に対応できるほか、新製品やサービス提供に必要なリソースやインフラを得ることができると説明している。現在のサービスは継続して提供する模様で、将来Twitterと共同で新サービスを発表する予定も明かしている。

Gnipのサービスを利用して、Twitterをはじめさまざまなソーシャルサービスのデータを収集し、リアルタイム/履歴データを利用できる