東芝ソリューションは4月15日、フィルムや不織布などのシート製品向けに自動感度設定機能を搭載したウェブ外観検査装置「M9100」を発表した。
同製品は、CCDセンサカメラと照明を使用し、フィルムや不織布、非鉄製品などのシート上に発生する欠陥検査を行うシステムである。従来の「M9100」シリーズに自動感度設定機能を採用することで、製造ラインにおける表面状態の変動への追従精度を向上させた。製品の良品バラつきに自動で対応することで製品歩留りが向上し、製品品質の安定性を確保することができる。また、「M9100」の標準仕様である自動調光機能や自動露光制御機能と組み合わせることで、初期パラメータ設定時間を従来の1/10に短縮でき、多品種少量生産のラインでの生産効率向上に寄与するという。
自動感度設定機能は、製品幅に対し、最大64分割した表面状態に最適な感度設定が可能。従来の検査装置では、検査感度設定が製品幅に対し、各処理で1もしくは2段階で判定値を設定し、検査を行っていた。しかし、製品の良品基準内に収まっているものの、地合いのバラつきが多いことから、判定のしきい値を甘く設定する必要があった。今回強化した自動感度設定機能により、特定部分の感度を自由に設定することで、製品の検査精度をより厳しく設定した製品検査が可能になるとしている。
なお、自動感度設定機能を搭載した最小構成価格は1200万円(税別)から。今後3年間で100台の販売を見込んでいる。