サイバネットシステムは4月15日、グループ会社であるMaplesoftが開発・販売・サポートする数式処理・数式モデル設計環境「Maple」の 新バージョン「Maple 18」および複合領域物理モデルシミュレータ「MapleSim」の新バージョン「MapleSim 6.4」の日本語版の販売を開始した。

Mapleは、自動車、電気・電子、金融をはじめとした分野における一般企業での利用や、数学、物理学、工学系の大学での研究・教育を目的として、全世界で利用されている数式処理技術をコアテクノロジーとした数式処理・数式モデル設計環境だ。

MapleSimはMapleを計算エンジンとした数式処理と、ModelicaというModelica協会により策定・メンテナンスされているオープンなオブジェクト指向の物理モデリング言語を統合したマルチドメインでのシステムモデリング・シミュレーション環境で、自動車や産業機械、電力などの様々な産業分野で、大規模なシステムや制御対象のモデリングの設計開発ツールとして活用されている。

Maple 18 では、計算アプリ開発に関する自由度と操作性を向上させるため機能改善を行っている。さらに、アプリを実行するための計算エンジンの強化として、高度な数学と応用分野の計算機能拡充と計算速度を向上した。また、開発効率を向上させるため、検索機能を一新することにより、必要な情報へ素早くアクセスすることが可能となっている。

MapleSim 6.4 では、数式ベースモデリングのためのテンプレート群を一新し、ユーザ独自のコンポーネント開発機能を強化した。また、高速シミュレーションが可能なコードの更なる活用を推進するため、MATLAB/Simulinkに向けたS-Function 機能を強化し、昨今注目を集めているFMI(Functional Mockup Interface)のバージョン2.0RC1にも対応した。