Microchip Technologyは4月14日、低コストで多くの機能を統合した車載グレードのAEC-Q100認定取得済みモータドライバ「MCP8063」を発表した。
車載、IT、産業、家電などの市場に向けた各種モータアプリケーションの設計では、性能と安全性を高めつつコスト、サイズ、騒音、消費電力の低減を進めることが法規制と消費者ニーズの両面からますます強く求められている。同製品は、4mm角の8ピンDFNパッケージに、多くの機能を集積することでコストとPCB面積を抑えるとともに、1.5Aのピーク相電流による180度正弦波駆動で高効率、低騒音、低振動を実現し、省電力化と静音動作に寄与する。また、サーマルシャットダウン、過電流制限、ロックアップ保護などの安全機能も備えている。さらに、BLDCモータのセンサレス駆動もサポートしており、ホール効果センサを不要とすることでコストとスペースを削減できる。動作温度範囲は-40~+125℃。これらにより、幅広い種類の3相ブラシレスDCモータおよびファンアプリケーションに使用できる。
「MCP8063」は単体でも使用できるが、同社のマイコン「PIC」およびデジタルシグナルコントローラ「dsPIC」と組み合わせて用いると、簡単な電圧制御から正弦波センサレス駆動などの高性能なアルゴリズムを使った閉ループモータ速度制御まで、あらゆる用途に対応できる。
この他、「MCP8063」を使った開発をサポートするため、「MCP8063」12V 3相BLDCセンサレスファンコントローラデモキット「ADM00575」も合わせて発表した。また、使いやすいコンフィグレーションGUIに加え、モータ制御およびドライバ製品群をサポートする開発ソリューションとして、ファームウェア、アルゴリズム、アプリケーションノート、開発ツール、評価用ボード、リファレンスデザインなども提供している。
なお、すでにサンプル出荷、および5000個単位の量産出荷を開始している。