GMOドメインレジストリは4月7日、同社が東京都よりエンドースメントを得て進めていた、新たな地理的名称トップレベルドメイン「.TOKYO」について商標保有者向けの登録受付(サンライズ)を開始した。この日、都内で開いた会見には、舛添 要一東京都知事や「.TOKYO」の応援団に就任したAKB48のメンバー、GMOインターネットグループ代表の熊谷 正寿氏らが姿を見せた。

「.COM」や「.NET」などのトップレベルドメイン(TLD)を管理するICANNは、2012年に新たなTLDの受け付けを開始している。今回の「.TOKYO」や「.OKINAWA」「.LONDON」などの地名や、「.CAR」「.SHOP」など一般名詞、「.CANON」など企業名といった様々なドメインが申請され、審査を経て、順次、ルートゾーンに追加されている。最近では、インターリンクが申請した「.MOE」がルートに追加されたほか、ひらがなドメイン「.みんな」やアラビア文字やキリル文字などアルファベット以外のgTLDも誕生している。

GMOドメインレジストリでは地理的名称gTLDとして「.TOKYO」「.NAGOYA」「.OSAKA」「.YOKOHAMA」を自治体のエンドースメントを得て申請。このうち、1月には「.NAGOYA」「.TOKYO」が、4月3日には「.YOKOHAMA」がルートゾーンに追加されており、このうち「.NAGAYA」は2月20日よりサンライズを開始している。

「.TOKYO」についても同日より、一般登録開始に先がけてサンライズ(商標保有者向けの申請受付)が開始された。この期間は、第三者による不正取得を防ぎ、ブランド名などに対してユーザーの誤認や混同、イメージの損失リスクを回避することを目的としたもの。「.TOKYO」のサンライズは6月6日まで。

その後、6月9日から7月18日にかけて優先登録(ランドラッシュ)が行われ、7月22日以降は誰でも自由に「.TOKYO」のセカンドレベルドメインを取得できる。申請に居住地や使用目的といった制限はない。なお、申し込みはGMOインターネットが運営するドメイン登録サービス「お名前.com」など提携レジストラから行え、取得できるのは3文字以上のドメイン。

この日会見で、舛添 要一東京都知事は「日本の首都であり、文化や芸術、技術、自然など魅力のある素晴らしい街でもある東京。私はこの東京を世界一の都市にしたいと考えており、世界の都市ランキングで日本より上位のロンドン、ニューヨーク、パリの3都市に先駆けて地理的ドメイン.TOKYOを開始できることを嬉しく思います。この.TOKYOには、世界に東京の魅力を伝えるツールとして活躍してもらいたい」と期待を語った。

「.TOKYO」の応援団に就任したAKB48の高橋 みなみさんは「私たちAKB48も東京の秋葉原から誕生したグループなので、東京を代表するドメインを応援できるということをとても光栄に思っています。世界にアピールできるようにがんばります」とコメント。こんなドメインが欲しいとして「総監toku.tokyo」を挙げた。

GMOインターネットグループ代表の熊谷 正寿氏は「インターネットの普及が世界中の人々の笑顔につながることを信じて世界のドメイン普及に務めていきます。都道府県名としては初めてのドメイン、また地理的ドメインとしても4番目となるこの.TOKYOの普及を通じて、東京の魅力をより広く世界に伝えてまいります」と述べた。

ICANNによる今回のgTLD拡張は受付を終了している。審査を経てすでに運用を開始しているドメインや今回の「.TOKYO」を含め、今後1000を超える新たなgTLDが誕生することになる。