NXP Semiconductorsは、動作温度保証を105℃まで広げたLPCマイコン「LPC11E6x」ファミリを発表した。
同ファミリは、フラッシュが最大256KB、RAMが最大36KB、EEPROMが最大4KBから選択可能。また、最大動作周波数50MHzのARM Cortex-M0+コアと、アプリケーションの要求に応じてさまざまな省電力オプションを可能にする独自の電力プロファイルにより、高い電力効率を実現する。そして、アナログ機能は、クラス最高の2Msps、12チャネル、12ビットA/Dコンバータ(ADC)、複数のI2C/SPIインタフェース、USARTによる十分な接続性、および最大80のGPIOを備えている。
さらに、高度なタイミング制御をサポートする2つのオンチップSCTimer/PWMを備える。この独自のブロックは、多くの従来型タイマと同様の動作ができるだけでなく、高度なタイミング制御とプログラマビリティをサポートするステートマシンを内蔵している。このブロックは、複数のPMWの出力として設定することも、デッドタイム制御付きPMWとして設定することも、リセット機能付きPWMとして設定することも可能。その他、従来型タイマでは実現できない多くの機能を有している。加えて、SCTimer/PWMのクックブックには、多くの実装例と使い方が掲載されており、よく利用されるタイミング機能を「LPC11E6x」のアプリケーションに速やかに実装することできる。
現在、「LPC」ポートフォリオで、動作温度105℃に対応しているのは、「LPC800/1800/4300」の全デバイスをはじめ136品種ある。また、「LPC11U6x/11E6x/111x」ファミリなど、「LPC1100」シリーズの多くのデバイスでも動作温度範囲105℃化が進められているという。
「LPC11E6x」ファミリは、LPCソフトウェアエコシステムと豊富なツール、ドライバ、およびミドルウェアによってサポートされている。また、同社の開発環境として、無料で利用可能な開発プラットフォーム「LPCXpresso」、ファームウェアライブラリ「LPOCOpen」、およびオンボードデバッグプローブを備えた低コストターゲットボードがある。「LPCOpen」には、迅速なコード開発を可能とするデバイスドライバ、スタック、グラフィックライブラリ、最もよく利用されるKeilおよびIARを含むARM開発ツール用プロジェクトファイルの他、さまざまなサードパーティのRTOS、ミドルウェアソリューションが含まれている。
なお、価格は1万個購入時で2.03ドルから。「LPCXpresso」ボードの提供も開始している。