エフセキュアは4月3日、エフセキュアラボによる「2013年下半期脅威レポート」の日本語翻訳版を公開した。
レポートによると、発展を続けるアジア地域では、それに伴いエフセキュアのクラウドベースシステムに報告されるマルウェアの検出件数が増加しており、2013年下半期には、日本、マレーシア、台湾、香港、およびインドから報告された統計に、いくつかの特徴的な傾向が見られるという。
エフセキュアが識別するワームの中で目立っているものはDownadup(別名:Conficker)で、その存在はアジア地域で報告された感染の中でも突出している。
2008年10月にマイクロソフトは、このワームが悪用する脆弱性に対応した緊急セキュリティパッチをリリースしたが、アジアでこのワームが引き続き蔓延していることは、このパッチを適用しないまま使用されているWindows XPが現在も多数存在することを示唆している。
また、2013年下半期は、日本でJavaを標的にしたエクスプロイトが減少していることを観測。この脅威は、特にMajavaファミリーとして2013年上半期には蔓延しており、最近Java関連の検出が減少していることから、現在はJavaまたはJavaプラグインを使用している環境の多くに、パッチが適用されていると考えられるという。
マイクロソフトは、Windows XPが2014年4月9日にサポート終了を迎えることを発表しており、この日以降、XPに対する新しいセキュリティ更新が提供されないことを意味している。
セキュリティ保護のために最新のオペレーティングシステムにアップグレードすることが策となるが、今回公表したレポートでは、経過処置として、ある程度妥当な安全性を保ちながらXPを使用するための暫定手段を説明している。