日本精工は4月2日、鉄鋼産業向け「高速圧延機用長寿命密封4列円すいころ軸受」を開発したことを発表した。本製品は、従来品と比べ大幅に長寿命化を達成したことで、設備の生産性向上と安定稼動に貢献する。日本精工は、2017年に売上5億円を目指していくという。
開発の背景には、新興国を中心とした人口増加と生活水準向上に伴い、食品缶や飲料缶などのブリキ鋼板の需要が拡大していることがあるという。これらブリキ鋼板は、自動車鋼板などと比べ板厚が非常に薄いため、生産性が悪く圧延速度の高速化が求められている。このため、圧延機に使用される軸受は、高速回転に起因する早期損傷が課題となっていた。
この課題を解決したのが、高速回転においても突発事故を防止し、安定稼動を可能とした高速圧延機用長寿命密封4列円すいころ軸受だ。
本製品は「低発熱シールの採用」、「高密封特殊シールの採用」「軸受の低発熱化」「独自開発スーパーTF受軸の採用」により、突発事故をゼロにし、製品寿命を2~5倍することに成功している。