Analog Devices(ADI)は4月2日、光電変換や熱電変換による環境発電(エネルギーハーベスティング)システム向けに、高効率を実現した超低消費電力の昇圧レギュレータ「ADP5090」を発表した。

同製品は、サブμWの動作損失で、環境発電装置による10μW~1mWのわずかな発電量を得るという効率的なコンバージョン性能を提供する。具体的には、オープンサーキットボルテージセンシングおよびプログラマブル最大出力点トラッキングの採用で、環境発電装置から最大の電力を抽出する。さらに、250nAの静止電流であるディープスリープモードを利用することにより、周辺エネルギーの損失を最小化、対象機器の動作時間を延長できる。そして、内蔵チャージポンプ回路により、システムノードの電力なしに、380mVの入力電圧でコールドスタートが可能となっている。これらにより、環境発電技術の性能向上に寄与するとしている。

なお、パッケージは3mm角の16ピンLFCSP。価格は1000個受注時で2.50ドル。現在、量産出荷中。

ADIの環境発電システム向け昇圧レギュレータ「ADP5090」