村田機械は4月1日、電動サーボ射出成形機用フルクローズド金型制御システムの販売を開始した。システムは射出成形機の金型に簡単に装着できる位置センサモジュール「BIC0308」を中核としている。

位置センサモジュールBIC0308は、磁気誘導式センサの特長である、耐高温・耐高湿度・耐衝撃・耐水などの性能と耐久性を有している。村田機械では各種テストでその性能を確認しており、金型にセンサを直接取り付ける方法を含め同じ目的で従来使われてきた計測方法に比べ、耐環境性能を有するため正確な計測を可能だという。

BIC0308

今回販売される射出成形機用フルクローズド金型制御システムは、BIC0308を組み込んだ金型位置計測モジュールの計測値を、電動サーボ射出成形機のサーボアンプにフィードバックすることにより、金型の開き量を常時に±3μ以下で制御することが可能となる。

射出成形機用フルクローズド金型制御システムは、開発や成形機への実装には成形機メーカーの協力が必要となるが、現場で稼働中の電動サーボ成形機への付加も可能だ。

また、開発に関しては、村田機械で開発するほかにも、ユーザーの開発にも対応している。ユーザーが開発を行う場合には、事前のコンサルティングを含め村田機械で技術的支援を提供する。現時点では国内２社の成形機に対応しており、今後他の国内外の射出成形機メーカーとの協力を進めて、さらに多くの機種に対応するため準備を進めていくとした。