入社式が迫るこの時期、街中には真新しいスーツに身を包んだ新入社員たちの姿が多く見られるようになります。日本では就職活動のみならず、さまざまな職種の人たちが、仕事着としてスーツを着用していますよね。
"仕事"や"会社"を象徴する服とも言えるスーツですが、外国から来た人たちは、そのデザイン性についてどう感じているのでしょうか。今回は、日本在住の外国人20名に「日本のスーツのデザイン、かっこいいですか?」と質問を投げかけてみました。
■はい。スリムでスマートです。(インドネシア/30代前半/男性)
■いいと思います。(中国/30代前半/女性)
■はい(イギリス/40代後半/男性)
■思います。(ブラジル/50代前半/女性)
■かっこいい。(韓国/40代後半/男性)
■かっこいい(スリランカ/50代後半/男性)
■あまりカッコイイと思いません。(ドイツ/30代後半/男性)
■細くて好き。(スペイン/30代後半/男性)
スペインの男性のコメントにあるように、最近は細身のスーツを身につけた人をよく見かけます。手頃な価格でしっかりと仕立てられたスーツが手に入る専門店も多く、体に合った服を買いやすいという状況も、スーツがかっこよく見える要因かもしれません。
■普通、どちらかというと袴のほうがはるかにかっこいい。(インドネシア/30代前半/女性)
■普通。(ベトナム/30代前半/女性)
■スーツによる(トルコ/20代後半/女性)
スーツには特にこれといった意見がなさそうな方々も少数。インドネシアの女性は「どちらかというと袴のほうがはるかにかっこいい」と、日本の伝統的な衣装を褒めています。袴は確かに日本ならではの正装ですが、現代ではスーツと同じ役割と言うよりは、卒業式や成人式用の礼服としての色合いが強いですね。
■ださい。気持ち悪い。(シリア/30代前半/男性)
■いいえ、そう思いません。(オーストラリア/40代前半/男性)
■思いません。(アメリカ/30代後半/男性)
■思いません(イタリア/30代後半/女性)
■かっこよくないと思います。(ポーランド/20代後半/女性)
■思わない(ペルー/40代後半/男性)
一方、かっこよくない、ださい、果ては「気持ち悪い」というかなり辛辣な声までも……。日本国内にいると当たり前の光景として見逃しがちですが、職種問わず多くの人が似たデザインの服を身につけている様子に違和感を覚える人もいるということでしょうか。
■選択できるスーツの色が少なく、男性用スーツも女性用スーツも格好良くないと思います。外国製の物を買います。(色、素材の品そろえのため)(ロシア/20代後半/女性)
■あまり。スーツではなくても、もっと個性的な服装で、おしゃれなものを着てもいいと思います。(スウェーデン/40代後半/女性)
■黒ばっかりで、もう少し色のバリエーションがあってもマナーに違反しないと思いますが。(フランス/30代後半/男性)
最後に紹介するのは、やや批判的ではあるものの、「もっとこうしたらいいのに」という意見も含まれているコメント。婦人用のスーツであれば明るい色合いの物もありますが、いわゆる会社員が着るためのスーツは、黒、グレー、少し変わったところでも紺や茶といった暗いトーンの色が中心です。
こうしたベーシックなスーツは、冠婚葬祭どのシーンでも着られる便利さもあり、おしゃれさよりも清潔さなどが重視される向きはあるかもしれません。日本人からすると身近で、かつ特別な存在であるスーツですが、外国の視点から見るとあくまでファッションの一部で、もっと明るく、その人らしいを着ていたほうが自然だと思われるのかもしれませんね。