ザインエレクトロニクスは3月26日、自動車、産業機器市場向けにフルHD対応TFT-LCD制御用LSI(TCON:Timing Controller)「THF9801/9802」を発表した。2014年第2四半期より量産を開始する。

同製品は、広範囲の温度保証に代表される、高度な品質水準が求められる自動車および産業機器市場向けに開発した製品であり、国内外において車載ナビゲーションや車載モニタなどの車載LCDパネル、車載電子ミラー、産業機器用モニタなど向けに拡販していくという。

車載LCDパネルの解像度は、WVGA(800×480画素)クラスから、今後はフルHD(1920×1080画素)以上の解像度に高精細化が進むと見られる。そこで、独自の表示制御技術と高速インタフェース技術を活かして、高解像度化のトレンドを踏まえた表示制御技術を開発し、「THF9801/9802」を発表した。

同社の車載・産業機器向け表示制御用LSIは、高速性能を求めるユーザーのために、独自のシリアル伝送技術を応用した高速LCDドライバインタフェース技術「eDriCon」を搭載している。画像データを伝送する信号線に、クロックを重畳させて伝送することにより、ケーブル本数を大幅に削減することが可能。フルHDの高精細画像に対応しながらも、従来のドライバ技術で28対必要とされたドライバインタフェースケーブル本数が、1/7の4対のみで送受信可能であり、コスト削減および配線スペースの削減に寄与するとしている。

ザインのフルHD対応TFT-LCD制御用LSI「THF9801/9802」