米ハイアット財団は、建築家の坂茂が、「建築のノーベル賞」ともいわれるプリツカー賞を受賞したと発表した。
プリツカー賞は、「建築のノーベル賞」とも呼ばれる権威ある賞で、1年にひとりの建築家を表彰する。これまでには丹下健三(1987年)、槇文彦(1993年)、安藤忠雄(1995年)、SANAA(妹島和世、西沢立衛(2010年)、伊東豊雄(2013年)が受賞しており、坂はそれに続く歴代7人目の日本人受賞者だ。受賞理由として、これまで同氏が取り組んできた災害支援の取り組み、そして紙筒や輸送用コンテナなどを使った実験的なアプローチが挙げられている。
なお、坂茂は1957年、東京生まれ。フランスのポンピドゥー・センター・メスなどの文化施設や住宅の設計を手がける一方、東日本大震災やニュージーランド・カンタベリー地震などの被災地に紙筒などを材料とした建築物や避難所用の間仕切りシステムを提供するなど、災害支援を目的とした建築物を多く発表している。