トレンド総研は3月20日、「SNSリア充」に関する調査結果について発表した。結果によると、アクティブユーザーの83%が遭遇した経験があり、Facebookが「リア充投稿」ナンバーワンのSNSであることが判明したという。調査は、20代~30代の独身の男女300名、Facebookのアクティブユーザー(1週間に1度以上の頻度で投稿)を対象に行われた。
トレンド総研では、キラキラした日常生活の様子を伝えるSNSへの投稿を「リア充投稿」、そうした投稿をたびたび繰り返す人を「SNSリア充」と定義している。
はじめに、リア充投稿を目にすることが多いSNSサービスについて調べたところ、49%の回答者が「Facebook」を選び、2位「LINE」(16%)、3位「Twitter」(9%)を大きく離してトップとなった。また、実際に「Facebook上で、友人の"リア充投稿"を見たことがありますか?」という質問に対して、「ある」と答えた人は83%であった。
Facebookは、実名制を重視し、実際の人間関係を基にしたSNSサービスとも言える。周囲の人に見られることを意識して、自身のポジティブな部分を前面に押し出した投稿が増える傾向にあるのかもしれないと、トレンド総研では分析している。
具体的な内容については、高級なもの、旅行やイベント、交際相手や友達と過ごしている様子がわかる投稿、特にその様子を伝える写真が"リア充"と思われる傾向にあるようだ。Facebookのインタフェースは写真が大きく表示され、イベントの連絡を通知できる機能も搭載されている。こうしたSNSサービスの仕様も、Facebookにリア充投稿が多い理由と言える。
リア充投稿を見た人にどのような影響を与えているかという観点で、「友人の"リア充投稿"に、思わずイラっとしたことはありますか?」とたずねると、全体の62%にあたるユーザーが、Facebook上のリア充投稿にイラっとした経験があることが分かった。
具体的な内容を分析したところ、リア充投稿の中でも特に注意すべき点があることがわかったという。発表では、「アピールや自慢を感じさせるような内容はNGであり、『いいね!』を獲得するためのわざとらしい投稿も、避けるべきだ」としている。
同社によれば、リア充投稿が不快感を与えるポイントは、その内容だけではなく、頻度にも問題があるという。「頻繁に"リア充投稿"をする」あるいは「普通の投稿がないのに"リア充投稿"ばかりする」といった方法は、特に周囲の人に不快感を与えているとのことだ。中には、「自分が参加できなかったイベントなどが楽しそうに載っていたとき(不快に感じる)/32歳女性・東京都」という回答もあり、自身の投稿が思わぬ形で周囲の人に受け取られてしまうケースもあるそうだ。
続いてトレンド総研では、回答者が普段どのようなSNS投稿をしているのかについても調査した。最も多かった回答は「面白い・楽しい出来事があったとき」(53%)。次点には、41%が選んだ「イベントに参加するとき」と「友達と一緒にいるとき」が並んだ。
しかし分析では、こうした投稿が続くと、よりキラキラしたシーンばかりがFacebookのタイムライン上に並ぶようになるとしている。
実際、「自身のFacebookへの投稿を振り返ってみて、実際の日常生活よりも"リア充度"はどの程度上がっていると思いますか?」と聞いたところ、「上がっていない」と答えた人は、わずか14%にとどまった。86%のユーザーは、Facebookへの投稿の方が、日常生活よりもリア充度が上がっているという認識があるようだ。
また、このFacebookへの投稿のリア充度が、実際の日常生活よりどの程度上がっているかの自己採点の平均値は「31.3%」であり、実際の日常生活よりも3割ほどリア充度が"盛られている"ことになる。こうした実態も、Facebookに多数見られる"リア充投稿"の一因のように見受けられるという。