ブイキューブは3月24日、パイオニアの100%子会社であるパイオニアソリューションズの株式の51%を5億円で取得し、子会社化すると発表した。

新会社名はパイオニアVC株式会社(仮)の予定で、新社長は引き続きパイオニアソリューションズの現社長である原清氏が勤める。なお、新体制は5月1日より、発足する予定。

なお、今回の子会社化によるブイキューブの今期業績予想(2014年12月期)は、売上げが34億3,800万円から47億500万円に拡大するが、営業利益は5億2,700万円、経常利益は5億3,400万円のままで据え置く。

ブイキューブ代表取締役社長 間下直晃氏

ブイキューブ 代表取締役社長 間下直晃氏は、今回の子会社化の目的は、同社の成長戦略である「国内シェアの拡大と潜在市場の開拓」であると説明。そして、今後も競合他社との資本提携・OEMなどにより、業界再編方による国内シェアの拡大を目指すと語った。

ブイキューブは企業や官公庁、教育機関で導入が進むビジュアルコミュニケーション サービス市場において、4,000社以上の導入実績があり、Web会議サービス市場で国内トップシェア。一方、パイオニアソリューションズは、自動車・製造業設計領域における遠隔会議システムや、国内文教市場における電子黒板を中心としたシステムの企画・開発・販売事業を展開し、Web会議システム(オンプレミス型)国内トップシェアとなっている。

間下氏は、パイオニアソリューションズは、「競合だがマーケットは競合しない。また、両者の販売代理店も競合せず、今後はクロスセルを行っていく」と述べた。

同氏はパイオニアソリューションズの子会社の効果として、「国内シェアの急拡大と規模の論理の活用」、「単なるWeb会議からの脱却の加速」、「文教・自動車セクターでの新たな可能性」の3つを挙げた。

「国内シェアの急拡大と規模の論理の活用」では、互い競合しないマーケットのため、相互補完により更なる拡大が可能で、両社が一緒になることによる規模のメリットが得られると説明。

間下氏は競合だがマーケットは競合しないと主張

「単なるWeb会議からの脱却の加速」では、パイオニアソリューションズの強みである業界特化型ソリューション分野にブイキューブのWeb会議を「VC(Visual Communication)ソリューション」と提供できるとした。

青がブイキューブ、赤がパイオニアソリューションズのカバーエリア。空白部は今後買収や提携等で補完するという

「文教・自動車セクターでの新たな可能性」では、今後の教育のITに向けた予算が増大されるのを受け、パイオニアソリューションズが強みとしている電子黒板を中心に、売り上げ拡大が期待できるとした。

文教・自動車セクターでの新たな可能性

そして同氏は、今後はアジアNo.1のVCソリューションサービスカンパニーを目指していくと語った。