岡山大学と大研医器は、共同で開発したのど(咽頭)を冷却することで血行性に脳を冷却し保護する装置「クーデックアイクール」が厚生労働省(厚労省)の認可を受けたと発表した。
同装置は、岡山大学病院 集中治療部の武田吉正 准教授らが開発したもので、かき氷を食べた時に涼しく感じるのと同じ原理を用いて脳を冷却することで、心停止時などで起こる脳へのダメージから脳を保護しようというもの。心拍再開前から使用しても心臓や肺に悪影響を与えないため、早期に脳への低温療法を施すことが可能で、心停止蘇生後の脳障害軽減を図ることができるようになるという。
すでに同装置は全国18の救急救命センターなどの施設で用いられ、臨床研究が行われてきたとのことで、実際に上記のような成果を得られることが確認されているが、今回、医療機器として認可を受けたことで、一般病院での蘇生時の脳保護などに使用することが可能となった。
また両者は今後、蘇生の現場から脳冷却を開始できる携帯型装置の開発なども行っていきたいとしている。