Texas Instruments(TI)は3月19日、5~100WのAC/DC電源向けに、高い電力効率と低い待機時消費電力を実現する700V フライバック型スイッチングIC「UCC28910」と、高電力グリーンモードコントローラ「UCC28630」を発表した。

スイッチングIC「UCC28910」は、高電圧動作のパワーMOSFETを集積し、5~10Wの電源向けに低い待機時消費電力を実現すると同時に、5%の精度で定電流出力を可能にしており、全入力電圧範囲で最大の高精度電流を提供する。「UCC28630」コントローラは、PSR(一次側レギュレーション)技術を採用し、10~100W電源の信頼性を向上させることができる。

「UCC28910」は、7.5W電源設計で80%の平均変換効率と、10%負荷時に78%の変換効率を実現。「UCC28630」は、65~130W電源設計で88%超の平均変換効率、10%負荷時に87%の変換効率を実現している。さらに、無負荷時の待機時消費電力に対し、30mW未満の消費電力を求めたIPP 5-Starモバイル充電定格、また5~10W電源設計「UCC28910」と30W電源設計「UCC28630」向けのEC行動規範(Code of Conductティア1とティア2)などのECの待機時消費電力規則に適合する。この他、両品種ともフライバック型で、一次側レギュレーションをサポートし、光カプラによる帰還回路を不要にし、信頼性を向上させている。

なお、パッケージは、両品種とも7ピンSOIC。価格は、1000個受注時で「UCC28910」が0.75ドル、「UCC28630」が0.60ドル。サンプル出荷および量産出荷は4月を予定している。

TIの700V フライバック型スイッチングIC「UCC28910」と高電力グリーンモードコントローラ「UCC28630」