Silicon Laboratories(Silicon Labs)は3月20日、ARM Cortex-M0+/M3/M4を搭載した同社の32ビットマイコン「EFM32 Geckoマイコン」および8ビットマイコンを統合的にサポートする開発エコシステム「Simplicity Studio」の第2世代バージョンの提供を開始したと発表した。

同バージョンでは、240種類以上のEFM32のほか、8051ベースのマイコン両方の組み込み設計をサポートするEclipseベースの統合開発環境(IDE)を提供しており、組込機器の開発プロセスをより簡単かつ速く、より効率的に進められるような設計が採用されている。例えば、接続されたターゲットとなるマイコンを瞬時に検出し、グラフィカルなハードウェア構成ツールが自動的にマイコンを構成するため、開発者は技術文書を熟読する必要がなくなるほか、サンプルデモとアプリケーションコードの例を使用することで、プロジェクトを立ち上げて数分で実行することが可能になるという。

また、Eclipse Debugger for C/C++、Keil、およびGnu Compiler Collection(GCCビルドツールをサポートしているほか、8ビットマイコンの開発者向けにKeil PK51 ビルドツールも無償で提供されており、これらの統合されているSimplicity IDEを使用することで容易にファームウェアの開発とデバッグを行うことができるほか、Keil μVision または IAR Embedded Workbench IDE を使用したい場合でも、Simplicity Studio内で必要なIDEを起動することが可能だという。

さらに、マイコンのピンアウトおよび周辺機器配置の構成ツールやCコード生成ツールなども含まれており、こうしたツールを活用することでピンアウトの競合の解消などを図ることが可能となっている。

このほか、32ビットアプリのパフォーマンスと消費電力の最適化を図ることが可能なリアルタイムエネルギー・プロファイリングツール「energyAware Battery Profiler」や分析ツール「EFM32 MCU Energy Modes」、消費電流とバッテリ寿命の推定が可能な「energyAware Battery Calculator」なども含まれており、どこに最適化の時間をかけるべきかが、容易に理解することができるような工夫が施されている。

「energyAware Battery Profiler」の1画面

なお同社では、同ツールについて将来的にはマイコンだけでなく、無線製品もサポートする予定だと説明している。