IDTは、競合製品比50%の電力で最高クラスのジッター性能を発揮する、プログラマブルな多出力対応クロック・ジェネレータ「VersaClock 5ファミリ」を発表した。

同ファミリの製品の1つである「5P49V5901」は、インシステム・プログラミングが可能なクロック・ジェネレータで、多様な出力形式で最大350MHzまでの独立した周波数を生成できる4つのユニバーサル出力ペアを備えているほか、この出力ペアはそれぞれ独立してHCSL、LVPECL、LVDS、または2つのLVCMOS出力に構成でき、各出力ペアを駆動するフラクショナル出力分周器は、システムのデバイス稼働時にもI2C経由でプログラムできる。

また、4つの差動クロック・ジェネレータまたは8つのシングルエンドのクロック・ジェネレータを集約し、最大4つの異なる構成設定を保存できるため、基板スペースの節約および部品表の削減が可能となるほか、4つの不揮発性ワンタイム・プログラマブル・メモリ群によって、複数プロジェクトのインベントリ統合や、フィールドまたは製造ユニットでの設計変更を柔軟に行うことも可能だ。

さらに、12kHz~20MHzの全積分範囲において0.7ps未満のRMS位相ジッターを達成し、PCI Express Gen 1/2/3、 USB 3.0および1G/10Gイーサネットの厳格なジッター要件を満たしている。さらに100mW未満のコア消費電力で稼働するため、システムの温度制限の緩和、運用電力コストの削減、バッテリー寿命の最大化などを可能とする。

なお、同製品はすでに4mm×4mmの24ピンVFQFPNでサンプル出荷を開始しており、1万個出荷時の単価は4.50ドル(参考価格)となっている。

プログラマブルな多出力対応クロック・ジェネレータ「VersaClock 5」のパッケージイメージ