東芝は3月12日、同社グループ会社であるウェスチングハウス(WEC)が、フィンランドの大手電力事業者であるテオリスーデン・ボイマ(TVO)より「沸騰水型原子炉(BWR)オルキルオト原子力発電所1・2号機」向け移動式炉心内計装システムを受注したと発表した。
同計装システムは、原子炉格納容器内の中性子分布を測定し制御するシステムで、炉心内の移動式検出器、検出器の駆動を制御し検出信号を測定する制御装置、監視モニタなどで構成されており、電力事業者は、同システムで得られたデータをもとに原子炉内の中性子出力分布を算出し、稼働状況を監視することとなる。
同システムは、2016年1月から順次納入される予定で、東芝が設計・製造を担当し、WECが据付工事と全体の計画管理を担当する予定だという。
なお同社では今回の決定は、国内の原子力プラントでBWR向けの同システム納入実績を持つ東芝と、同国の原子力プラントでメンテナンスの経験が豊富なWECが協力することで受注につながったと説明しており、今後もWECとのシナジー効果を最大化し、グローバル市場での受注拡大を図っていきたいとしている。