シャープは3月12日、安全対策の周辺部品を一体化することで、JIS規格 JIS C 6802「レーザ製品の安全基準」である「レーザ製品の安全基準クラス1」を実現し、眼に対する安全性を高めたアイセーフ対応3次元センサ用赤外高出力半導体レーザ「GH4837A1TG」を開発したことを発表した。

3次元センサは、ゲーム機のジェスチャー入力などの用途で使用されており、その光源として、エネルギー密度が高い赤外半導体レーザが用いられている。しかし、半導体レーザを用いる場合、人間の眼に対する安全対策として拡散板などの周辺部品が必要で、コストが高くなるといった問題があった。

同製品はレーザ光を散乱させる独自構造の光学素子を一体化させることで、眼の網膜に安全な露光量を定めている「レーザ製品の安全基準クラス1」を実現しているため、安全対策用の周辺部品が不要となり、3次元センサの機構設計を簡素化するとともに小型化を図ることが可能だ。

また、光ディスク用半導体レーザで培った端面窓構造の採用などにより、最大光出力700mWと電力変換効率36%を実現しており、高精度化と低消費電力化の両立を図ることが可能だという。

なお、同製品は2014年4月18日よりサンプル価格5000円(税別)にてサンプル出荷を開始するほか、同7月31日より月産1万台規模で量産出荷を開始する計画だという。

シャープのアイセーフ対応3次元センサ用赤外高出力半導体レーザ「GH4837A1TG」