東レは3月10日、高強度・高弾性率炭素繊維「トレカ T1100G」および同炭素繊維を使用した高性能プリプレグ(炭素繊維樹脂含浸シート)を開発したと発表した。
トレカ T1100Gは、ナノレベルで繊維構造をコントロールする焼成技術で、これまで難しかった高強度と高弾性率化の両立を実現。従来の製炭素繊維であるT1000Gと比べて引張強度が6.4GPaから6.6GPaに増加し、引張弾性率が294GPaから324GPaに増加した。
一方のプリプレグは、ナノテクノロジーを活用して引張強度と耐衝撃性を両立するマトリックス樹脂技術を開発した。これをトレカT1100Gと組み合わせることで、航空・宇宙分野の構造部材やハイエンドスポーツ用品などで要求される性能を実現できるとしている。
トレカ T1100Gと従来製品の性能を示すグラフ |