2014年1月にソネットはSkeedとパートナー契約を締結し、高速ファイル転送ソフトウェア「SilverBullet」と拠点配信ソフトウェア「SkeedDelivery」の販売を開始した。

大容量・高速ファイル転送サービス「SilverBullet」

SilverBulletは、インターネット/WAN回線越しに大容量データを高速にやり取りするためのソフトウェアである。Skeedの独自プロトコル「SkeedSilverBulletProtocol(SSBP)」によって、長距離・低品質回線においても、高速なファイル転送を実現する。動的・静的なトラフィック制御機能も実装されているため、データ転送の効率を最適化することが可能だ。

伝送路上のセキュリティに関しては、米国政府が採用している「ディフィー・ヘルマン鍵合意」と「AES」によってデータが保護されるため、インターネット上でも機密データを安全に送受信することができる。特に長距離回線では、パケットロスが暗号通信に大きな影響を及ぼすが、「SHA-1」を利用して完全性とパフォーマンスを両立させているところも特徴だ。

最も一般的なファイル転送の用途では、「SilverBullet for File Transfer」を用いる。SilverBulletサーバを構築し、エンドユーザーはクライアントソフトを利用して従来のFTPサーバと同じようにアクセスする。トラフィック制御が働くため帯域幅を公平に利用しつつ、FTPの数十倍の速度でファイル転送ができるようになる。

SilverBullet for File Transferの設置イメージ

SilverBulletサーバを異なるデータセンターへ複数台設置すれば、レプリケーション機能を用いて相互にバックアップとすることも可能。特に遠隔拠点で共用する場合、それぞれ近接のデータセンターを利用すればアクセスパフォーマンスを最適化することもできる。

ファイルレプリケーション機能を用いれば、パフォーマンスを最適化しつつディザスタリカバリ環境を構築することも可能だ

「SilverBullet for File Messenger」は、データセンターやクラウドサーバにSilverBulletをインストールするだけで、SSBP通信による高速かつセキュアなファイル転送を実現することができる。Webブラウザを利用してやり取りできるため、利用方法は一般的なファイル転送サービスとほぼ同じだ。自社システムとして管理でき、ギガバイトクラスのファイルでも容易にやり取りすることが可能だ。

拠点間通信システム「SkeedDelivery」

SkeedDeliveryは、Push型P2P技術によって通信の一極集中を防ぎ、効率よく大容量データを配信できるようになるソフトウェアである。データは配信中に暗号化されるだけでなく、配信先でも暗号化された状態で格納されているため、高い安全性が保障される。

また、複数種類のファイルを同時に配信したり、配信先をグルーピングしたりと、多様な配信制御を行うことができるほか、スケジュール設定で配信時間をコントロールすることも可能だ。配信状況も管理画面から容易に確認でき、トラブル時にも迅速に対応できる。



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