三菱電機は、形彫放電加工機の新シリーズ「EA-Sシリーズ」のベーシックモデル「EA8S」を3月10日より発売すると発表した。
放電加工は、工具電極をワーク(被工作物)に近付けて放電を発生させ、爆発時のエネルギーを利用してワークの不要部分を除去する加工方法。形状放電加工は放電加工の一種で、爆発時に工具電極の形状と同じものをワークから除去する加工方法。切削工具での加工が困難な深い溝部やコーナ部を容易に加工できるなどのメリットがある。
同製品は上位機種と同じ制御装置を搭載し、従来のベーシックモデル「EA8M」と比べて加工性能が30%向上したほか、電極交換時間を従来比50%削減した。
また、作業空間の凹凸を減らし、工作物や電極の取り付けや段取りの作業をしやすくしたほか、自動化機能によってグリスの給脂作業や一部メンテナンス作業が不要となった。
さらに、利用者がプログラミングをしやすいようにマウス・キーボード対応にしたほか、タッチパネルに対応したグラフィックユーザーインタフェース搭載により、直観的な操作を可能としている。
同製品は、世界市場向けを中国の三菱電機大連機器が生産し、日本市場向けを名古屋製作所が生産する。価格は950万円(55万元)。同社は2014年度で150台の販売を目指すとしている。